でんこちゃん事件
ある風の強い夕方、私の言った一言が大変な事になろうとは・・・・・
パタパタと外がうるさいので、窓を開けると電線に袋がはためいていた
「あら・・・何処に電話すればいいんだっけ」
と将軍に言ってしまった事から騒動は始まる


フト振り向くと将軍がいない
ガタガタ 裏の物置から三脚を出している
「しまった・・・」と思った時にはもう遅い
「おーい押さえてくれ〜」 ゲゲゲ・・・まさか

嫌な予感は的中。
水戸黄門を見ながら晩酌を始めていた将軍がよろめきながら三脚に登ろうとしている。
そして手には通販で買った高枝切りばさみが・・・

「やめて〜 危ないから止めて〜」
言う事を聞く将軍ではないと判っていたけれど
「押さえてろ」
「感電するから止めてよ〜」
「いいから押さえてろ」
「嫌だーー 私まで感電して丸焦げは嫌だーー
今すぐでんこちゃんが来るから降りてよーー」


この事態を把握し瞬間察知した私は、直ぐに領収書を出して電力会社に連絡した。
「家の年寄りが取るってきかないんです。急いできてください」
「危ないから絶対に取らないでくださいよ今すぐ行きますからねえ」
と言ってくれた割には全然来ない

「え?誰が来るって? でんこちゃん?
だれだーそんな人知らない いいから押さえろ」


「嫌だよーー でんこちゃんだよーー
凧が引っかかったらでんこちゃんに電話してねって言ってるでんこちゃん 降りて〜〜」

「何言ってるんだーー いいから早く押さえろ〜
 押さえない気だなあ  俺は一人でもやるぞ−−」

「いやだーー 丸焦げは嫌だーーー」


「でんこちゃんって
      だれだ〜〜」


そんなやりとりを外でしていた
もう恥ずかしいも何もない
それで近所の人が出てきて止めてくれればありがたかった。


誰も出てくる気配はない。
どうしようもなく親しいご近所さんに電話をして応援を頼んだ。
急いでそこのご主人が来てくれ
「だめだよ〜 感電するからねえ おりましょう」

「あっ!ご主人あそこに袋がねえ〜 そうですか降ります降ります」
すこすこ降りた
「あれ?娘が呼んだんですか?いやーーお恥ずかしい」
「感電したら困るでしょう。止めましょうねえ」
「そうですねえ すみませんご迷惑おかけして」
そして一件落着

「だから感電するって言ったでしょ」
「それ以上言うな!」
玄関にはいると将軍はそれっきり自分お部屋から出てこなかった。

そして2時間後、でんこちゃん特別クレーン車がやってきた。
がもうそこには飛んでいってしまって袋はなく
楽しみにしていたでんこちゃんも乗っていなかった。
握手ぐらいできると思っていたのに・・・

次の日 別のご近所にお会いした
「昨日は大変だったわねえ」
知ってるんなら出てこいよーーー」
そしてきらめつけはご本人様の
「で、でんこちゃんは来たの?」

これで私の心臓は3年縮まった
やってくれるよ 暴れん坊将軍 参りました